「拡大写本」とは

私たちにとって、日常の生活の中で文字を読むことはごく当たり前の事であり容易に出来ることですが、弱視の人たちにとってそれはかなり困難なことです。
今、弱視児童、生徒等のための「読みやすく使いやすい、拡大した写本」が求められています。これを拡大写本といいます。

拡大写本というと一般には、単に「文字が大きくなっている本」と思われがちですが弱視の人の見え方は様々であって、一種類の書き方ではどの弱視の人々にも適応する本とはいえません。したがって拡大写本の書き方、表し方は様々な種類があります。
弱視の方々の見やすい状況を把握し、その人が読みやすく使いやすい拡大写本の作成をする目的で山梨県拡大写本赤十字奉仕団が平成15年9月に結成されました。

「弱視」とは

視覚障害は盲(blindness)と弱視(partial sight)に分類されます。世界保健機関(WHO)の定義では両眼での矯正視力0.05未満を盲、弱視を0.05〜0.3未満となっています。わが国でも眼科的には表1のように分類され、0.3未満を弱視として、教育的配慮が必要と考えられれています。しかし、視力以外の視野異常なども日常生活には大いに阻害となり、一般的には「盲」とは視覚を用いて日常生活ができないもの。「弱視」とは視覚を用いて日常生活が難しいものと定義されています。この「弱視」は教育的弱視、社会的弱視の意味で、眼科診療で用いている弱視(amblyopia)との混乱を避けるため、最近はロービジョン(低視覚)というようになってきています。
失明の分類

メモ

視覚障害の等級(身体障害者手帳)

等級
1級

両眼の視力(万国式試視力表によって測ったものをいい、屈折異常のある者については、矯正視力について測ったものをいう。以下同じ)の和が0.01以下のもの

2級

1、両眼の視力の和が0.02以上0.04以下のもの
2、両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が95%以上のもの

3級

1、両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの
2、両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による損失率90%以上のもの

4級

1、両眼の視力の和賀0.09以上0.12以下のもの
2、両眼の視野がそれぞれ10度以内のもの

5級

1、両眼の視力の和が0.13以上0.2以下のもの
2、両眼による視野の2分の1以上が欠けているもの

6級

一眼の視力が0.02以下、多眼の視力が0.6以下のもので、両眼の視力の和が0.2を越えるもの

平成16年8月 森田様の御指導のもと改正しました。

 

身体障害者手帳を公布してもらうには

市区町村で「身体障害者診断書・意見書」と「身体障害者手帳交付等申請(届出)書」をもらい、「身体障害者診断書・意見書」を病院へ提出して下さい。

書類が揃ったら、市区町村の申請窓口へ提出して下さい。提出書類は、以下の通りです。(市区町村により、異なる場合があります。)

・ 印鑑

・ 写真

・ 身体障害者手帳交付等申請(届出)書

・ 身体障害者診断書・意見書

 

受けられるサービスは以下の通りです。

・ 医療費の軽減

・ 税金の軽減

・ 補装具の交付

・ 交通機関の割引

等がありますが、サービスの内容は、障害の程度や市区町村で異なりますので、お問い合わせ下さい。

 

 

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